金澤詩人 NO12
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60 宮下栞子 黄泉比良坂 一つのプレートが 空を覆っている 地上はこんなにもゆっくりなのに 彼等は忙しない 友人が嘘をついていた事 つまらないとも言えない 冗談のようで 受け止められない小ささ 形だけの挨拶を 敬愛する貴方に 私も存外人間だったらしい 嗚呼、此処も彼処も変わりはないらしい

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